SEOライティングの仕事を請け負っているフリーライターの中には「資格を取得したら有利になるのでは?」と考えている人もいるでしょう。しかし、それはまったく不要です。今回はSEOライティングをするに当たって、資格を取得する必要がない理由をご紹介します。
年々重要視される記事の品質
一昔前までは、SEOライティングといえば副業で片手間で請け負う小遣い稼ぎ程度の立ち位置でしたが、近年はインターネット上で溢れんばかりの競合が増えてきて、またSEO対策も年々激化。いまでは内部SEOやバックリンク程度では検索順位に浮上することはなく、記事の品質が最も重要となりました。世界中のSEOコンサルタントが言う言葉が「contents is king(記事は王様)」。どこのウェブサイトも記事の更新に躍起になっています。
SEOライター向けに「WEBライティング実務士」という資格がある
日に日に増えるウェブライターの需要を見込んでか、2015年に創設されたのが、一般社団法人日本クラウドソーシング検定協会という、ちょっと怪しい協会。そして、そこで受験することによって取得できる資格が、「WEBライティング実務士」というかなりに民間チックなもの。この資格を取得することによって、マッチングサイトの「ランサーズ」やそのほか3~5つ程度の似たようなサイトにおいて優遇されるとのこと。
優遇内容はメルマガで紹介されたり、似たようなサイトに登録したら、先着でプレゼントがもらえたりと、資格の内容を活かすこととはまったく関係ない特典があるよう。
では、このWEBライティング実務士なる資格は、取得する意味があるのでしょうか。
取得する必要はまったくない、ほぼ詐欺の資格
私はプロライターとして、またプロのSEOライティングとして10年以上続けてきました。だからこそ、この資格に関しては非常に憤りをおぼえます。そもそも、この社団法人の理事は上記に挙げたフリーランスのマッチングサイトの「ランサーズ」の代表です。「この資格を取得すればランサーズで多少優遇されますよ」程度ですし、その多少が誰も見ないようなメルマガに名前が載る程度……。そのために受講料6000円、教材費3万2000円、ID3000円を支払わなければなりません。
また、先ほどは挙げなかったランサーズ以外で特典を受けられるサイトも調べてみましたが、数件程度しか案件がなく、また驚くほど案件単価が安いものばかり。このWEBライティング実務士というのは、ランサーズでしか使い道がない、ということです。例えば似たようなマッチングサイトで大手のココナラやクラウドワークスもありますが、これらには一切特典・恩恵がありません。でも当然ですよね。だってランサーズの競合サイトなのですから……。